世界最薄コンドーム「sagami original 0.02」のブランディングを目的として、展開したWebサイト『LOVE DISTANCE』。
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企業名を明かさないブラインド・ブランデッドエンターテインメントをコンセプトに、遠距離恋愛を疑似体験できるサイトとして、高い評価を集めたWebプロジェクト。アジア太平洋広告祭(アドフェスト2009)のサイバー部門最高賞に選ばれるなど、2009年の広告賞でも大きな注目を集めている。
PRを導入した背景から、今後のPRの活用方法について、プロジェクトの責任者である相模ゴム工業の樋沢洋さんに聞いた。

相模ゴム工業株式会社 ヘルスケア事業部 営業企画室 室長 樋沢洋さん
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-----なぜPRを導入されようと思ったのでしょうか。
コンドーム独特の商品特性が大きな理由です。このカテゴリーには、圧倒的なナンバーワンブランドというものが存在しません。
同じブランドを定期的に購入するリピーターも10%に満たない状態です。
ほとんどのお客様が、吟味することなく、価格や店頭POPなどの影響を受け、短時間で商品購入に至っています。
一方でコンドームは、日用品でありながらその用途は、歯磨きや絆創膏と違って、愛の行為に使用される特殊な商品です。
そのため、広告などでは、商品特性上の規制があります。
PRやクチコミなどの手法を活用したブランドイメージづくりは、この商材にはピッタリなのです。
今回のLOVE DISTANCEのケースでPRを導入した理由は、
キャンペーンの話題最大化を狙ったことと、企画自体のドキュメンタリー感を失わせないためです。
今回のキャンペーンは、「広告である」と宣言するにもかかわらず、敢えてクライアント名を明らかにしないという手法を取りました。PRの露出を最大限にすることと、クライアントが明らかになった時の驚きを計算したものです。
「愛」をテーマにした広告企画をコンドームがやっていても、ネガティブがあると思っていました。
今回の取り組みにおいては、PRという自然発生型にクチコミを誘発するコミュニケーション施策が必要不可欠でした。
----実際にLOVE DISTANCEでのPRを実施した結果はいかがでしたか
Webを活用したキャンペーンは初めての取り組みだったのですが、これまでにはなかった成果が「報道の量」です。
Webニュースやブログ、SNSなどを含めて、数百件の報道がされております。特にブログ記事の多さは高く評価しています。
ブログ記事とは「ニュースを見て自分が面白いと思い、誰かに教えたい」という動機から投稿されるものだと思います。つまり、ブログ記事が増えたということは、このプロジェクトの共感者が増えたという判断をすることができます。
これまでの広告費換算などでは見ることができなかった新しい指標で、プロジェクトの成果を判断することができました。
----またPR活動のプロセスに対しては、どのような評価をしていますか。
出演者募集の10月からゴールの12月24日まで、リードタイムが長い企画だったので、いかに継続的に話題醸成できるかが課題でした。
そこでニュースタイミングを策定し、各タイミング別にしっかりニュースとして話題化を図れたというのは、良かったと思います。
特に遠距離恋愛の日(12月21日)にあわせて配信したアンケートリリースは、mixiでのコメントも3,000件も超えるなど、クライアント名発表前のタイミングで良い結果が出せたと考えています。
----今後、マーケティング戦略上でPRをどのように活用していきたいですか。
sagami original 0.02という商品は、おかげさまで多くのお客様にご支持頂いています。
商品スペック的に似通った競合商品がなかなか出てこないという点からも、非常に優位なポジションにあると認識しています。
現在は商品のブランドイメージを形成するフェーズに至っていると考えています。
一方で、マス広告を中心にしたブランドづくりは、コスト面と商品特性の面から難しいと考えています。TVCMや新聞広告などに対して、大量に出稿するだけの宣伝広告費を持っていないということ。
そして商品特性の都合上、商品ブランドにあったタレントやシチュエーションを活用し難いということがその理由です。
そういう意味で、ブランド形成につながるPR戦略は、これからも実施していきたいと考えています。
----マーケティング担当の方へ対して、メッセージをお願いします。
マーケティングを実施する上で、私が日々気をつけていることは、商品やサービス、
自分の会社がいま置かれているポジションを明確にしておくことです。
やみくもに「こういうCMをつくったら面白い」などアウトプットの面白さだけに目が向くと、失敗することになります。
当たり前のことではありますが、常に自社の顧客ニーズ、他社の動向、自社商品の強みなどを踏まえた上でのコミュニケーション設計が必要だと思います。
PRを導入する際にも、どのような商品ブランドとして見せたいのか?という目的・目標をキチンと整理した上で、戦略をつくるべきだと考えています。
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